子どもに本音を言わせるために実践したい3つの秘訣

こんにちは。

個別指導塾テスティー塾長の繁田和貴です。

先日メルマガ読者の方から、

「子どもがなかなか本音を口にしてくれないので、何を考えているのか分からない」

というご相談をいただきました。

志望校について親子で話をしたそうなのですが、

「本人の行きたいと言っている学校が、本当に行きたがっているようには思えない。

正直に言って現状のままでは厳しい成績で、

本当に合格したいならもっと頑張らなければいけないはずなのに、行動が伴ってこない。

本音ではもうあきらめてしまっているのだろうか?

果たしてどんな声かけをしていったらいいのでしょうか?」

とのことでした。

こうしたお悩みは多くの親御さんに共通するものではないでしょうか。

私自身娘を持つ父親として、子どもの本音が分からないときや、これって本音なのかな?と感じることがあります。

特に勉強や受験の話となると本音がわからなくなることが多いです。

普段の何気ない会話では本音で話すことができていても、

勉強や受験の話になった途端、どっちつかずで曖昧な返答や、親の顔色を伺ったような返答が増えたりしますよね。

例えば、勉強を教えるときに「わかった?」と子どもに聞くことがあると思いますが、

その時のわが子の「わかった」は果たして本音でしょうか?

また、「〇〇中学なんてどう?」とか「どうせなら目標は高く持とうね」といった志望校の話をした時の、わが子の「うん」や「そうだね」といった反応はどこまで本音でしょうか?

もしかすると、子どもは親の顔色を伺って答えているのかもしれませんし、

その場をやり過ごすために本音とは違うことを言っているのかもしれません。

ここに挙げた例に限らず、子どもが本音を言わない状況がとてもまずいということは皆さんもすぐにわかると思います。

では、どうすれば子どもは本音を言ってくれるようになるのでしょうか?

ここから子どもが本音を話してくれるようになるための働きかけについて話をしていきます。

子どもが本音を話してくれるようになるために

さて、本題に入る前に一つお願いがあります。

あなたがつい本音を話してしまう人やとても信頼できる人を1人思い浮かべてください。

1人思い浮かべたら、最後にその人と会って話した時の様子をできる限り鮮明に思い出してみてください。

いかがでしょうか。

きっと、思い浮かべた人とは何でも気兼ねなく話していたのではないでしょうか。

そして、今思い浮かべた人は、きっとあなたの話を丁寧に聞いてくれるような人ではないでしょうか。

時には、その人から厳しい指摘をされたり、耳の痛いことを言われることもあるかもしれません。

けれど、その人から言われるとすんなりと受け入れられたり、逆に、自分自身もその人に対して素直な思いを言えたりしませんか?

このような関係性を「心理的安全性がある」と言います。

心理的安全性とは、簡単に言うと、何を言っても何をしても大丈夫という安心感のある状態のことです。

何でも本音を言い合える関係というのは、自分が相手に対して本音を言えるだけでなく、相手からも本音が返ってくる関係です。

自分にとって心地良いことしか言ってくれないのであれば、それは本音を言い合える関係とは言いません。

ときには反論されたり、耳の痛いことや言われたくないことを言われる、ということでもあります。

耳の痛いことを言われてもなお信頼関係が揺らぐことなく、お互い言いたいことを言える状態、
それが心理的安全性のある状態です。

親子に置き換えると、子どもが親の顔色を窺うことなく本音を言える、
「この人には本音を伝えてもまずは受け止めてくれるはずだ」
そんな安心感を感じられる状態が理想、ということです。

そして、親子間で心理的安全性のある関係性を築いていくためには、子どもの話の聞き方がとても重要になってきます。

日々、子どもの話を聞けていますか?
いや、”聴けて”いますか?

ただうんうんと頷いたり、片手間で聞いたりするのではなく、目と耳と心で子どもの話を聴けていますか?

ハッとした方は、ぜひ今日からは聴くことに「専念」しましょう。

子どもが話し終える前に親が話したり、スマホを見ながら話を聞いたりするのではなく、
聴くときは聴くことに全集中するのです。「傾聴」というやつですね。

そして、話を聴くときに実践してほしいことが3つあります。

これらを実践することで、子どもは安心して話をすることができ、次第に本音を話してくれるようになります。

反射

1つ目は「反射」です。

相手の感情を鏡のように反射し、感情に寄り添うのです。

「〇〇を言われて悲しかった」、「××できて嬉しかった」、
それらに対して、
「そっか、悲しかったんだね・嬉しかったんだね」
と鏡のように気持ちを伝え返しましょう。

受容

2つ目は「受容」です。

「うん、うん」と頷くこと、シンプルですが非常に大切です。
話す子どもに体を向けたりすることでより傾聴の姿勢が伝わります。

先ほども伝えた通り、スマホをいじりながら、腕を組みながら、といった態度は避けましょう。
些細ですが、そのような態度は良くも悪くも子どもに伝わってしまうものです。
友人や上司、お医者さんなど自分が何か悩みを打ち明けた時に、
片手間で話を聞かれたら決して良い気持ちにはなりませんよね。

明確化

3つ目は、「明確化」です。

話の中でぼやけてしまっている感情や曖昧な事実を見つけ、より適切な表現に言い換えてあげましょう。
子どもは自分の感情をうまく言語化できなかったりするので、子どもの気持ちを代弁してあげてください。

例えば、
「塾に行きたくない」、「勉強が嫌だ」」といったことであれば、
「今日だけ行きたくないの?」、「塾に苦手な子がいるの?」、「分からないのが嫌なの?」
といった風に掘り下げてあげましょう。

そうすることで、親はもちろん、子どもも自分の気持ちに気づくことができます。

このときに、「反射」と「受容」を絶対に忘れないようにしてください。
子どもの気持ちに寄り添うことを忘れて「明確化」をしようとすると、
それは「尋問」になり、子どもが心を閉ざすことに繋がります。

以上3つ、傾聴の具体的な手法をお伝えしました。

聴くことに専念するというのは一見受け身のような印象を持たれるかもしれませんが、
むしろ逆で、これは積極的な姿勢なのです。

そして、あなたの周りの「聞き上手」と呼ばれる人や冒頭で思い浮かべた人は、
自然とこれらを実践できていませんか?私たちも見習っていきたいものです。

もちろん、思春期の子どもを相手にするのはなかなか難しいことです。
私も分かってはいても完璧には実践できていませんし、
だからこそ冒頭にお話ししたように
「娘は本音を言えているのかな?」と不安になることもあります。

ですが、やはり実践しようという意識を持つことで、徐々に変わってくるものだと思います。
一緒に子どもとの良好な関係を築いていきましょう。

それでは。

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